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散歩の途中 ⑫

八月の暑〜い日に散歩に出かけました。今年の夏は暑かったのか寒かったのか、ようわからない夏でしたが、その日はカンカン照りで散歩の途中から、これは帽子を被ってないとヤバイかも、と思いました。帽子は何年か前から散歩以外でもほとんど被らないようになっていました。15年くらい前までは割とよく被っていたのですが、なんか、どの帽子もあまり似合わんなぁ、多分太ったせいやろなぁ、そやけど新しいのん買う余裕もないしなぁ、と思ってました。そんな時、いつも散歩の途中に前を通る教会で「土曜バザー」というのをやってたのを思い出しました。そうや、今日は土曜日や、教会のバザーやったら安い帽子くらい売ってるかもしれんなぁ、最近はちょっとキャップに興味あるし、と思ったので覗いてみることにしました。中に入ってみると、おおぉ、近所のオバハン、オッサンやちょっと若いニイちゃん、ネェちゃんでごった返しておりました。

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派手なワンピースやコートやバッグを両手に抱えたオバハンの脇を通り、お目当のキャップを探しますと、あるある、いっぱいあるやおまへんか(なんでこんな時は関西弁やねん!)。赤、青、黄色いっぱいあります。どれもそんなに汚れてない、というより新品に見える。うーん、迷うなぁー、どうしよーかな、ええい、こうなったら生まれて初めての大人買いや!と思い切って5個も買うてしまったのが下の絵のやつです。と言っても全部で600円でしたけど。どれも100円で、ひとつだけ200円でした。(どれでしょう?ってしょうもない問題出すな!)。というわけで今はTシャツに合わせてキャップを選んで散歩してます。しかしもう、夏が終わってしまいそうなのが残念です。オー・マイ・エンドレス・サマー!やんか。

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そういうことでプロフィールの絵も更新しました。もう、気分は映画「パリ、テキサス」のトラヴィス(ハリー・ディーン・スタントン)です。あんな哀愁もないし、だいぶデブやし、おじんやし、ってええやん、ほっといてんか。

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ということで今回のBGMはやっぱりライ・クーダーの「パリ、テキサス」のサントラやろ、と思いますが、ここはあえてウィリー・ネルソンの ‘ アクロス・ザ・ボーダーライン’ にします。あかん? (200円のは黄色のナイキジャパンのキャップです。どうでもいいでしょうけど)         


           
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この町⑧

うちの家の近所には小さな町工場というか作業場みたいなところがたくさんあります。木工所、プラスチック成型、ハガネ製造、しめ縄製造、はっぴを縫うてるとこなどなど。そしてそういうところは外の道に面して開けっ放しのところも多く、歩いているとその作業をしてるところが見えてしまいます。僕の好きな場所にY鋼業というところがあり、いつもツナギの作業服を着た大きな人が黙々と仕事をしています。何を作ってるのか知りたいけど、そういうとこで、何、作ってはるんですかぁー?、なんて聞いてはいけません。なんだって?昼間っから首にカメラなんぞぶら下げてブラブラ歩いてる爺さんに説明したってわかるもんじゃねぇ!(東京弁で書くの難しいわぁ、東京の人ごめんなさい)なんて言われるかもしれませんから。僕かて仕事中に後ろから、なに描いてはるんですかぁー?なんて聞かれたら、うるさい!あっち行っといて!と言うと思います。それより仕事中に知らん間に後ろに人がおったらそれだけで気絶しますけどね。

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それからY油脂工業所というところにはB級ホラー映画に出て来そうなゴムのエプロンをつけた怖そうな大きなおっちゃんがいるのですが、この人は表で学校帰りの小学生二人と楽しそうに喋っているので聞いてもいいと思いました。ここは何をするところなんですか?いやいや、取材とかやないんです、ただブラブラ歩いてるだけなんですけど、何するところなのかなぁ、思いまして、と言うとそのB級ホラー映画に出て来そうな大きなおっちゃんは、ここはねぇ、レストランなどでさぁ、使った後で捨てられない油をさぁ、回収してさぁ、リサイクルしてんだよ、石鹸とかにね。(東京弁は難しい、ほんま、すいません!)とニコニコしながら教えてくれました。人は見かけで判断してはいけません。という訳でこの町の働くおっちゃんの話でした。余談ですが近所には花王石鹸のでっかい本社工場もあります。

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ということで今回のBGMはナット・アダレーの ‘ワーク・ソング ' です。この曲はオスカー・ブラウン・ジュニアという人が歌詞をつけて歌ってヒットして、日本では尾藤イサオが日本語で歌ってこちらもヒットしました。もうこんなん覚えてる人少ないんやろなぁ。



図書館へ行こう!⑥

久しぶりに図書館で見つけた懐かしのレコードです。「ウィントン・ケリー・トリオ/イッツ・オール・ライト」と「ハービー・マン/アット・ヴィレッジ・ゲイト」です。高校三年生のころ勉強もせんと学校の帰りに大阪梅田にあった「Check」というジャズ喫茶によく行ってました。この店は後に壁から天井から便所の中から便器まで全てOXOXの記号のような絵で覆い尽くされた。当時話題の具体美術協会の向井修二の作品やで、と姉が教えてくれた。そんなちょっと前衛的な暗い店内で真っ黒なコーヒーを飲みながらちょっとタバコ(ゴールデン・バット)なんか吸い、ぼーっとモダンジャズを聴いてました。店内では暗いのに本を読んでる人、下を向いて頭振ってる人、寝ている人で昼間やのに結構お客さんがいました。当時「Check」ではリクエストするとLPの片面全部をかけてくれました。しかしその頃は、俺、ちょっとジャズにはうるさいで派の大学生やサラリーマンの間ではジョン・コルトレーンやオーネット・コールマン、セシル・テイラーのような僕にはちょっと難しそうで退屈に聞こえる前衛的なジャズがかっこええでぇ、という雰囲気があり、僕の聴きたいこの二枚のアルバムやホーレス・シルバーのソング・フォー・マイ・ファーザーやラムゼイ・ルイスのジ・イン・クラウドのようなちょっと軽いけど人気のあるファンキーなレコードをリクエストするのはちょっと勇気がいったのものでした。

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藤牧義夫という昭和初期に活躍した木版画家がいる。25年くらい前に「日本近代版画の歩み展ー永瀬義郎と大正・昭和戦前期の作家たち」という展覧会で藤牧義夫の作品を見た。この時の図録は今でも僕の木版画のバイブルのひとつです。当時としてはすごいモダンなテーマと思はれるガソリン・スタンドを描いた多色刷りや隅田川にかかる白鬚橋や清洲橋を大胆な構図でザックザックと彫った白黒の版画などかっこええなぁと思いました。そして版画ではないが白黒の線のみで彼が歩いた隅田川の風景を描いた有名な作品「隅田川両岸絵巻」という、なんと全長60メートル(全四巻 )にも及ぶ大作を残している。しかしその後彼は姿を消してしまい今だに行方不明のままである。24歳だったという。その後、彼と版画創作活動を共にした先輩版画家の、彼は孤独と貧困の中、苦悩のうちに彼が一番愛していた隅田川に身を投げたのだろう、と言ったことが一般的になり、僕もそう思っていました。ところがこの本「君は隅田川に消えたのかー藤牧義夫と版画の虚実」駒村好重 著 (2011年・講談社 )では本当にそうなのか、その先輩版画家はなぜ藤牧に、隅田川に身を投げた苦悩の版画家像をつけたのか、彼の元からいっぱい出てくる藤牧の版画はなんなのか、贋作ぽいのもあるけど、どーなってんねん、みたいなことがまるでミステリーのごとく明かされて行くのだが・・・・・。普段あまり本を読まない僕ですけどこれは面白くて一気に読み終えました。

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ということで今回のBGMはもちろんウィントン・ケリー・トリオの 'イッツ・オール・ライト’です。この曲は当時は知りませんでしたが、後々、大好きになるカーティス・メイフィールドの曲やったんやと知りました。



散歩の途中 ⑪

1月の8日に散歩に出かけた。散歩のコースはだいたい4パターンくらいあってその日の気分で表に出た時に決めている。その日は亀戸天神コースにしました。お正月の間はたくさんの人がお参りに来てるので行かないのですが、もう8日なので人もいないだろうと思って行ってみると、なんか親子連れの人達がいっぱいおりました。いろんな屋台まで出ています。どおいうこと?と思って観察してると、どうも大学入試の合格祈願のようである。天神さんなので学問の神さんということで絵馬を奉納するらしい。まあ、僕には関係ないわ、と思って境内をぶらぶらしてると猿回し(これって不適切な表現やろか?)をやっていた。もう終わりかけらしく猿回しのお兄ちゃんが、皆様、もしよければ今からリキちゃん(猿の名前?)がカゴを持って行きますのでいくらでも結構ですのでお金を入れてください、みたいなことをと言っていた。何年か前にここで見た猿回しは相方がお姉ちゃんで、どうも猿とあまり仲がよくないように見えたけど今日のリキちゃんは楽しそうに見えたのでよかった。

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それから亀戸天神では毎年1月の24日と25日に「鷽替(うそ替え)神事」というのが行われ、この時だけ授与される木彫りの鷽(ウソ)があります。毎年この鷽を取り替えて凶事を「嘘」にして吉事に取り替えるのだそうです。この二日間は早朝からたくさんの人が木彫りの鷽を手に入れるために並びます。僕も3年前に自分のものと病気の兄に持って行ったろう、と思って朝早く(8時ごろ)並んで手に入れました。木彫りの鷽は1号から10号までのサイズがあって僕が買ったのは4号で高さ9cmで1300円でした。ちなみに1号は4.5cmで600円、10号は21cmで7000円でした。本来は毎年参拝して前年の凶事や嘘をこの木彫りの鷽に託して新しい鷽と取り替えないといけないのですが、かわいいのと毎年行くのが面倒なんで今だに手元に置いてます。それでか、ここ3年くらいの「凶事」や「嘘」が「吉事」や「誠」に変わることなく苦しい日々が続いてんのは!来年は絶対にこの木彫りの鷽を持って行って新しいのに取り替えるぞ!と決心した、今日この頃です。本年もよろしくお願いします。ってもう2月や!ちゅうねん。

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今回のBGMは「うそ替え」繋がりで「嘘は罪」という古い歌があったなぁ、と思って探したけれど僕のipodにはありませんでした。そしたらと「猿回し」繋がりでモンキーズの歌を探したけどなかったのでレイ・チャールズの ' ザット・ラッキー・オールド・サン ’にしました。





遠くへ行きたい ⑤

10月の初め頃(えっ、まだ10月の話?なんて言わんとって)神奈川県立近代美術館 葉山へ行きました。
前にここに来た時はクルマだった。と言うことは少なくとも7年以上前のことである。なぜかと言うと7年前、徹夜明けに運転免許証の更新に行った時、例の、上、右、上、下、と言うあの「C」みたいなやつで視力検査をしようとしたら、なんと、ちゃんと見えへんのである、えっ、と思ったが、仕方なく適当に、上、左、右、上とか言うてたら係りのおじさんに、なに言うてんのん?6回やったけど全部間違ごうてるで、ひょっとしたら今日は疲れてはるのかもしれへんから明日もういっぺん来てみぃ(実際は関西弁ではありません)、と言われた。次の日に行くとやっぱり結果は同じでした。それからは無免許なのでクルマを手放し、もちろん運転もしてません( 因みに眼科で加齢性黄班変性症と診断された)。話がえらい横道にそれてしまいましたが(クルマの話だけにね)そんな訳で今回は電車とバスである。その電車がラッキーなことに最寄駅の都営浅草線押上から京急につながっているので乗り換えなしに金沢文庫まで行き、京急逗子線に乗り換えて新逗子まで行けます(ここまで1時間40分、新幹線やったら名古屋ぐらいまで行ってるで)。そこから今度はバスで美術館前まで行くのです。海を見るのは久しぶりである。展覧会は「クエイ兄弟 −ファントム・ミュージアム − 」。クエイ兄弟のことは知りませんでしたがテレビで紹介されたのを見て面白そうやし、たまには、遠くへ行きたい!、と思ったのでした。

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クエイ兄弟はパペット・アニメのレジェンドと言われるアメリカ人の双子の兄弟だそうです。( 因みに彼らは1947年生まれで僕と同世代です)会場では彼らのちょっと、怖くてシュールなアニメーションと僕が興味深かったのはそのアニメーションの人形や舞台背景装置をミニチュア化したものを、1メートルぐらいの箱の中に作った作品でした。細部まで丹念に作られていてなぜか全体にうっすらと埃を被っているように見え、東ヨーロッパ(行ったことないけど)の古い人形劇みたいでした。それから彼らが初日に会場で公開制作した作品は鹿の絵に台がついてて『「粉末化した鹿の精液」の匂いを嗅いでください」』というタイトルがついていて、なんと撮影が許可されていたのでびっくりしました。ちなみにクエイ兄弟は1986年の元ジェネシスのピーター・ガブリエルの「スレッジハンマー」のミュージック・ビデオの制作に関わって評判になったそうです。コマ取りを多用したビデオで当時MTVでよく流れていたのを覚えています。展覧会を見終えて美術館の横の海の見えるレストランで食事することもなく新逗子駅前でラーメンと餃子を食べ、そしてまた1時間40分電車に揺られて帰ります。乗り換えなしなのでゆっくり眠れます。ほんま、遠かった。

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てなことで、今回のBGMはピーター・ガブリエルの「スレッジハンマー」にしたいとこやけど、疲れてるのでジャンゴ・ラインハルトの「スターダスト」にします。おやすみなさい。


散歩の途中 ⑩

世間はもう11月の後半である。街にはすでにクリスマスの飾り付けをしているところがある。なんでそんなに急ぐのん!僕のブログはまだ9月や!ちゅうのに、である。もう完全に世間に置いてきぼりである (家のものに言わせると、あんた、昔からずっと置いてきぼりやで!やてっ)。皆さんは覚えていますか?今年の9月は天気の悪い日が多かったのを。それでも雨の降ってない日には相変わらず散歩に出かけていたのです。9月と言えば秋祭りである。僕の住んでる浅草から隅田川を越えた向こうのディープな下町ではベランダの下を大人のお神輿や子供神輿がピーヒャラピーヒャラと練り歩いてます。散歩していても町内の角を曲がるたびにお神輿に出会うような気がします。そんな中、向島5丁目あたりで出会ったお神輿には牛や狐(?)の被り物を被った子供や大人がいてカメラを向けるとポーズを決めてくれた。(またまた、生ぽけもんGO!ゲットや!えっ、もうブーム終わったん?)

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暑さのせいか道端で休んでいる狐さんもいる。しかしこんなお神輿は見たことがなかった。ひょっとしたら近所にちょっと大きな牛島神社というのがあるからそこから助っ人に来てるのかもしれない。ちなみに僕は今まで一度もお神輿を担いだことがありません。これからもたぶんないと思います。

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次回はたぶん10月の話です。まだまだ置いてきぼりです。いつか世間に追いつき追い越すことが出来るのだろうか?もう手遅れやて、ほっといて。

ということで、今回のBGMは大好きなトランペット奏者、ロイ・ハーグローブのビッグバンドのアルバム「エマージェンス」から’セプテンバー・イン・ザ・レイン’です。



ぼくのたからもの(仮)

イラストレーターの大大先輩の灘本唯人さんが7月に亡くなった。90歳だったそうです。すごいなぁ。僕は40歳で大阪から東京に出て来て、50歳を過ぎてからあこがれの東京イラストレーターズ・ソサエティー(TIS)に加えてもらった。灘本さんはそのTISの当時の会長さんでした。初めてTISの総会に緊張しながら出席し、その後に懇親会というのがあって、僕が昔から知っている有名なイラストレーターの人たちの雑談が始まりました。僕の方は絵も顔もよう知ってるけど、誰も僕のことは知らんやろなぁ、と緊張しながらちょっとだけ知ってる関西出身のひとがいたのでしゃべってました。するとそこへ灘本さんが近づいてきて、森さんは関西のひと?と聞いてきはったので、はい、大阪です。今は東京に住んでますけど。と言うと、やっぱり、関西弁はええなぁ、ほっとするわぁ。と言われた。(灘本さんは神戸の人です)それからは灘本さんは僕にはいつも関西弁で話しかけてくれはりました。ほんま、やさしいひとでした。

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そして10年くらい前、あるイラストレーターの個展のオープニングの二次会で灘本さんと和田誠さんと若いイラストレーターや編集者のひとたちと同席になったことがありました。その時、灘本さんは若いイラストレーターと編集者の人(女性)に和田さんの絵について何か説明しょうとしていたみたいで、急に僕に、森くん、和田さんの絵のまねできる?、と聞いてきはったのでぼくはびっくりして、はい、出来ると思います。と言つてしまいました。(なんといってもぼくは和田さんの絵を見てイラストレーターになりたいと思ったんですから)すると灘本さんは店のナプキンとサインペンを出してきはったので、ぼくは和田さんが描くような男の子の顔を描きました。それが下の絵です。
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それを見た灘本さんは、わぁ、森くんうまいなぁ、僕はうまく描けないんや。といいながら、和田くん、森くんは和田くんの絵のまねうまいよ。とぼくがナプキンに描いた和田さん風の絵を見せはりました(えっ、灘本さん、なんちゅうことするんですか、ぼくはドキッとしました)。その絵を見た和田さんは、やっぱりちょっと不機嫌そうに、こんなのちがうよ、と言ってぼくが和田さんを真似た絵の横に和田さんがぼくの描いた和田さん風の絵を描き直してくれはりました。それが下の絵です。
           和田さんの和田さん.jpg
ぼくは思わず和田さんに、すいません、ちょっとそこにサイン入れてもらえませんか?とお願いしてしまいました。という訳でそのナプキンはぼくの宝物になりました。灘本さんのおかげです。ありがとうございました。それにしても線のきれいさ、形のバランス、やっぱり雲泥の差であります。

という訳で今回のBGMは、ビル・エヴァンス・トリオのアルバム「 ポートレイト・イン・ジャズ」から’ ブルー・イン・グリーン(テイク3)’ です。

散歩の途中 ⑨

この前、いつもブログ見てますよ、最近は散歩の話がないですが散歩してないのですか?と知人に聞かれた。いやいや相変わらず暇でほとんど毎日散歩してます。けどボーっと歩いてるだけなんで、おもろいことなんかなかなか見つかれへんのですわ。何でもええのになぁ、と思いながらいつものコースの北十間川沿いを歩いてると左手に家々に囲まれた小さい神社の前を通ります。この神社の事でも書こかな。「吾嬬(あずま)神社」というこの神社は短い参道を進むと、今どき幼稚園のグランドでももうちょっと大きいで、と思うような小さな境内があります。しかしそこに立っているとなんか遥か千年ぐらいの時の流れを感じます(ほんまかいな)。実は皆さんよくご存知の浅草雷門の前の道を隅田川を越えて、あのアサヒビールの素敵な建物の方へ行く時に渡る橋を「吾妻橋」というのは、昔この吾嬬神社へお参りする時に渡ることからその名前がついたという説があります。すごいでしょ。こんな話でええんやろかなぁ。ついでに言うと雷門からこの吾嬬神社までは歩いて40分くらいかかります。

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と思いながら歩いているとよこを二台の自転車がピューっと通り過ぎていった。危ないなぁ、けどなんかパイナップルみたいやったなぁ、と思ってるとちょっと先で二台の自転車が止まった。近づいて見ると上下パイナップル柄の服(これ何と言うか知りません)を着た中学生くらいの男の子であった。なんかファンキーでええなぁー、と思ってとっさにカシャッとシャッターを押してその男の子ふたりをキャッチした。これをぼくは生ポケモンGO!と言うてます(ガラケーなんで)。という事で世間は夏まっ盛りであるが僕にはなんの予定もない、いつもの夏である。

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今回のBGMは夏まっ盛りやからやないで、いつ聞いてもええ、ザ・ビーチ・ボーイズのアルバム「ペット・サウンズ」から ‘ ゴッド・オンリー・ノウズ ‘ じゃ、どやさ。


遠くへ行きたい④

5月の終わり、久しぶりに大阪へ行きました。一泊二日の旅である。1967年春、母と、駅前の大きなお屋敷の庭先になんか喫茶店みたいなんできるらしいなぁ、と話していた。阪急宝塚線曽根駅前に5月のゴールデンウィークにオープンしたその店は小さな山小屋風の喫茶店で「タンネ」という名前でした。オープンの日、さっそく母と姉を誘って行きました。店内はカウンターとテーブルが3つくらいでしたが小さな庭があってぼくらはそこで珈琲を飲みました。それからは毎日のようにタンネに珈琲を飲みに行くようになりました。店はお父さん(マスター)と娘さん二人(ママさん)とでやってはりとても居心地が良かった。それでぼくはカウンター席に座ってダラダラと世間話をしながら長いときは8時間居たことがあるみたいです。それでウエイターのバイトをしたこともありました。イラストを描くようになってからはメニューを描かせてもらうようになりました。ぼくが初めてイラストを描いてお金を貰ったのはタンネのメニューだと思います。最初は紙や木に描いたりいろいろやりました。木版画をやるようになってからはシルクスクリーン印刷で小冊子のようなメニューを作りました。ぼくが東京へ引っ越してからも個展の時にはお父さん(マスター)はわざわざ見に来てくれました。今でも展覧会をすると二代目のマスター(息子)や何代目かのママさん(末っ子の娘さん)が見に来てくれます。そんな「タンネ」が50周年のイベントでぼくの版画のコレクションを展示してるので見に来ませんか?と誘ってくれたということです。50年は長いなぁ、と思いますが、あっという間やったなぁ、という気もします。

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二日目は午前中にどうしても行っておきたいところがあった。阪急曽根からひと駅宝塚よりの岡町の商店街にある八百屋のケンちゃんのとこである。ケンちゃんはぼくの兄の小学校、中学校の仲のいい同級生である。ケンちゃんはよくぼくの家に遊びに来ていた。兄がアメリカに留学して留守の間もよく夕方にバイクに野菜を積んで母のところに持って来てくれた(そのころ我が家は母子家庭で下宿屋をしていた)。母と兄のことを話したあと毎回決まってぼくに、元気か?相撲取ろか?かかってこい!といってはぼくを投げ飛ばします。ケンちゃんは柔道初段でした。なのでぼくはケンちゃんが来ると、うっとうしいなぁ、と思ってました。でもきっとケンちゃんはぼくが兄が居ないので寂しいやろ、と思って相撲を取ってくれてたんやろなぁ、と思えたのは大きなってからでした。それから結婚して引っ越す時や、その後の2回の引っ越しのたびにケンちゃんは仕入れ用のトラックを快く貸してくれた。いい人である。今回兄のことを話しとかなあかんなと思って尋ねることにしました。店に着いたらぼくの顔を見るなりケンちゃんは、おまえ!早よ言うて来んかい!一週間前に聞いたは!と怒られた。ぼくは兄のことをいろいろ話した。お前の兄貴はほんまオモロイやつやった!そして帰り際にケンちゃんが言った、こんど、夕方来いや!茶でも飲も!と、そうか午前中の八百屋は忙しいんや。えらいすんません!これでぼくの大阪の旅はおしまい。

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てな訳で今回のBGMはパット・メセニー・グループで ‘ラスト・トレイン・ホーム’です。東京へ出て来て28年たちもう大阪には実家も親兄弟も居てないけれどやっぱり大阪へは、帰る、という気分になりますなぁ。





緊急告知!

福音館書店「こどものとも」7月号の「おとうさんのうまれたうみべのまちへ」(作 小嶋雄二)という絵本に絵を描きました。九州の唐津からバスに乗ってちょっと行った先の呼子という町で毎年6月に行われる「大綱引き」のお祭りを題材にしたお話です。最初に呼子の大綱引きの取材に行ったのは2013年の6月です。足掛け3年かかりました。

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ぼくにとって物語の絵本の絵を描くのは初めてでした。いつもはだいたい一枚の絵で終わることが多いのですが、物語なので場面が次々につながっていくのを描くのに苦労しました。しかし呼子の町並みは魅力的でした。下の絵はその町並みをイメージして描きました。只今、全国の書店で発売中!

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ということで今回のBGMはロッド・スチュワートの ‘ エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー ‘ やけど、そのまんまやなぁ!と言わんとって下さい。



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